過去のプロパンガス関連の事故について

つま恋ガス爆発事故(1983年)
静岡県掛川市のレクリエーション施設「つま恋」のバーベキューガーデン「満水亭」で発生した爆発事故です。ガス漏れが原因で、14人が死亡、27人が負傷しました。この事故を受けて、業務用特定供給設備に対する安全対策が強化されました。
2. LPガス充填所での過充填による爆発(1986年)
三重県四日市市のLPガス充填所で、ボンベの過充填が原因で大爆発が発生しました。作業員2人が大やけどを負い、100本以上のボンベが爆発炎上しました。不注意による過充填とガスの処理ミスが直接の原因とされています。
3. タンクローリの横転によるLPガス爆発(1965年)
兵庫県西宮市で、タンクローリの横転によりLPガスが漏れ、引火して爆発が発生しました。この事故で5人が死亡、26人が負傷し、31棟の家屋が焼失しました。居眠り運転が直接的な原因とされています。
4. 業務用厨房でのLPガス漏れによる火災(2024年)
飲食店の店先で焼き肉を販売するために調理中、容器と調整器の接続部からLPガスが漏れ、引火してゴムホースが焼損しました。原因は、容器借り受け期間中の度重なる移動により、接続部分が緩んだことと推測されています。
実際の件数を見ていきましょう!
事故件数
- 2019年のデータによると、198件の事故がありました。
- プロパンガス(LPガス)は、日本の総世帯数の約4割、2,200万世帯で利用。
- プロパンガスは国土の100%の地域で供給され、特に地方での利用率が高い点が特徴です。
- 事故率は約0.000009%です。
内訳
- 漏えい: 27件
- 漏えい火災: 146件
プロパンガス(LPガス)とガス爆発・漏えい事故
ガス爆発とは?
- ガス爆発は、可燃性のガスが引火して起こる現象です。
- LPガスや都市ガスの爆発は、ガスボンベに入っているLPガスが漏えいし、酸素と結合し、火があると反応して爆発します。
最新の大規模事故事例
- 発生日時: 2020年7月30日
- 場所: 福島県郡山市内の飲食店
- 事故の概要
- 店舗は鉄骨部分の骨組みを残して大破し、半径570mにわたる広範囲に被害が及びました。
- 人的被害: 死者1名、重傷者2名、軽傷者17名。
- 店舗には屋外にプロパンガスのボンベ6本が設置されており、配管の腐食部分からガスが漏えいし、何らかの理由で着火したと見られています。
事故当日の状況
また、ガス漏れ警報器の電源等が作動する状況であったかどうかは不明です。
事故当日にガスの臭いがしていたことが確認されていますが、設置されていたガス漏れ警報器が鳴動したことを認知した者はいません。
【防止策】
これらの事故を防ぐためには、以下の対策が重要です。
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- 定期的な点検と保守 ガス設備や器具の定期的な点検を行い、異常を早期に発見・修理することが重要です。
- 適切な取り扱い ガスの充填や取り扱いは、専門知識を持つ者が行い、過充填や不適切な処理を避けるべきです。
- 安全教育の徹底 従業員や関係者に対して、ガスの危険性や安全対策に関する教育を定期的に実施し、意識の向上を図ることが必要です。
- 適切な設備の設置 ガス漏れ警報器や消火設備など、安全装置を適切に設置し、万が一の事態に備えることが求められます。
これらの対策を講じることで、プロパンガスの爆発事故を未然に防ぐことが可能です。
私たち消費者は例え、爆発の確率が極端に低くても万全の対策と防止に備えることが大切です!