エネルギー関連

【真実】プロパンガスは本当に自由化されている?— 都市ガスとの違いと正しい選び方

プロパンガスと都市ガスの自由化はどう違う?

「プロパンガスは自由に会社を選べます!」と聞いたことがある人もいるかもしれません。

でも実際に「じゃあ、安いところに変えよう」と思ったら、なんだかんだで変更できない…。

都市ガスは2017年に自由化されて、電気のように好きな会社を選べるようになりました。

でもプロパンガスは実は昔から自由市場。

でも、その割に「うちは変更できません」と言われることが多いのはなぜでしょうか?

2017年の都市ガス自由化とは?

都市ガスの自由化はシンプルです。
国が「みんな自由に選んでいいよ!」と宣言し、大手のガス会社の独占状態が解かれました。
これにより、料金競争が起きて、利用者はお得なプランを選べるようになったのです。

経済産業省(都市ガス自由化後に競争があまり起きていない原因についての議論資料より)

プロパンガスは実は昔から自由化されている?

「え、じゃあプロパンガスも自由化されてるなら、好きな会社に変えられるのでは?」と思いますよね。理論上はその通り。

でも、プロパンガス業界には見えない壁がいくつもあるのです…!

プロパンガスの料金はなぜ高い?

「プロパンガスってなんでこんなに高いの?」と疑問に思ったことはありませんか?

一言で言えば、「業界の慣習と中間マージンがエグいから」です。

都市ガスは大手のインフラ企業が一括管理していますが、プロパンガスは小規模業者が地域ごとに供給しており、その間にいろんな業者が絡んでくる。

つまり、中間コストが乗っかるわけです。

都市ガスとの価格差の真実

都市ガスと比べて、プロパンガスはおおよそ1.5〜2倍の料金設定になっています。

なぜそんなに差が出るのか?

理由はシンプル。都市ガスは大きなパイプラインで安定供給されるのに対し、プロパンガスは各家庭にボンベを配送するスタイル。

つまり、流通コストが都市ガスよりもかかるのです。

自由化されているのに高い理由とは?

プロパンガスが高い理由は他にもあります。

  • ・地域によって価格が違う
  • ・ガス会社が価格を自由に設定できる
  • ・契約が不透明で、変更しにくい

「え、でも自由化されてるなら、安い会社を選べばいいんじゃないの?」と思ったあなた、正解です。

でも、実際はそう簡単にはいかないのがこの業界の闇なのです…。

プロパンガスの会社変更は可能?手順を解説!

プロパンガスの会社を変えられるかどうかは、住んでいる環境によります。

実際にガス会社を変更するには?

変更自体は可能ですが、現在のガス会社と契約を解約する必要があります。

このとき、「違約金」や「ボンベ撤去費用」が発生することがあり、これが変更を阻む大きな壁になっています。

賃貸の場合はどうすればいい?

「うちのガス、変更したいけど賃貸だからムリでしょ?」と思ったそこのあなた。

確かに、賃貸物件ではガス会社の変更権限が大家さんにある場合がほとんど。でも、交渉の余地はゼロではありません。

大家さんが変更を拒否する理由

・管理会社と契約している
・業者からバックマージンをもらっている
・単に面倒くさい

この辺を理解した上で、「このガス会社に変えたら、退去率が下がりますよ」と持ちかけるのはアリです。

変更できない場合の対策

変更が難しい場合でも、できることはあります。

・現在のガス会社に「適正価格で契約したい」と交渉する
・他の会社の見積もりを取って、価格交渉の材料にする
・賃貸なら、大家さんに交渉してみる

少し手間はかかりますが、月々のガス代を数千円下げられる可能性があります。

プロパンガスと電力のセット契約でお得になる?

最近では「電気とガスをまとめるとお得!」というプランも出ています。これは本当にお得なのでしょうか?

電力自由化とガス自由化の違い

電気はどの会社が供給しても、基本的に同じ品質です。でもプロパンガスは業者ごとに価格差が大きく、自由化されていても「本当に選べる環境なのか?」という問題があります。

セット契約で本当に安くなるのか?

セット契約は一見お得に見えますが、実際は「電気代は安くなったけど、ガス代が高いまま」というケースも少なくありません。

契約前に、総額でいくらかかるのかをよく確認することが重要です。

結論】プロパンガスは本当に自由なのか?

自由と言えば自由。でも、実際に選ぶのはかなりのハードルがある。

選択肢はあるが、業界の仕組みが問題

「ガスは選べる」と言われても、現実には知らないと損する情報が多いのが実情です。

特に賃貸では選択の余地が少なく、個人では変更しづらい仕組みになっています。

消費者ができることとは?

・まずは自分のガス料金が適正かチェックする
・相見積もりを取って、交渉材料を作る
・大家さんや管理会社に相談する

このあたりを意識すれば、「自由化の恩恵」を少しでも受けられるはずです。

「プロパンガスは自由市場です!」と胸を張って言える日は、集合住宅に関してはまだちょっと遠いかもしれませんね…。

戸建ては、見直しは比較的に安いですよ!