目次
- 家計を圧迫する高いガス代の理由を知りたい
- 賃貸・持ち家のどちらでも、都市ガスと迷っている
- “プロパン物件はやめとけ”という口コミの真偽を確認したい
- コストを下げる方法や回避策を探している
そこで本記事は“デメリット”に絞り、判断材料になる情報だけをまとめました。
1. ガス料金が都市ガスの1.7〜2.3倍と高い
プロパンガスは配送コストと自由料金制が重なり、全国平均で都市ガスの約1.7〜1.8倍、地域によっては2倍超になるケースも珍しくありません。
地域別に都市ガスとの料金差を確認したい方へ
2. 料金体系が不透明で“言い値”になりやすい
都市ガスと違い公的な上限規制がなく、販売店ごとに価格を自由設定できます。
料金表を公開しない業者も多く、同じエリア・使用量でも世帯ごとに請求額が違うことが日常的に起こります。
3. “無償貸与”設備費の上乗せ問題
給湯器やエアコンなどを「無料設置」と称して、その費用をガス代に上乗せする商慣行が長年続いてきました。
2025年4月から設備費の転嫁禁止が施行されますが、現場ではまだ完全に是正されていません。
4. 賃貸ではガス会社を選べないことが多い
集合住宅の契約権限はオーナー側にあり、入居者は高額でも変更不可。値下げ交渉もオーナー経由になるためハードルが高いのが実情です。
賃貸が高い理由詳細をまとめました。
5. 価格変動リスクが大きい
原油価格や為替の影響を受けやすく、2022年以降のエネルギー高騰局面では値上げ幅が都市ガスより大きくなりました。
今後も市場連動で上下するため、家計予測が立てにくい点は要注意です。
6. ボンベ設置スペースと交換の手間
屋外に50〜60 kgのボンベを2本置くのが標準。
景観を損ねるうえ、雪国や狭小地では交換作業が難航します。
配送員の訪問時間も生活動線に影響します。
プロパンガスボンベの詳細について
7. 空気より重く、漏れると床にたまる
プロパンは空気の約1.5倍の重さで、漏れると床面に滞留しやすく爆発リスクが高まります。警報器の設置位置も床近く限定のため、都市ガスより保安コストがかさみます。
8. CO₂排出量は都市ガスより多い
1 m³あたりのCO₂排出係数は都市ガスを1とするとプロパンガスは約1.16倍。
省エネ住宅の評価や環境配慮を重視する場合はマイナス要素になります。
9. 料金の地域格差が大きい
販売店が2万社超と乱立し、同県内でも1.5倍以上の価格差がある例も。
引っ越し先で相場を調べないと思わぬ高額請求に直面します。
10. 乗り換え時にトラブルが起こりやすい
「1週間ルール」など業界独自の手続きが複雑で、解約時に引き止めや違約金を求められる事例が後を絶ちません。十分な事前確認が必須です。
デメリットを把握して選択を
プロパンガスは利便性や災害対応力で優れる一方、コストと透明性、保安面で明確な弱点があります。
賃貸なら物件選びの段階で、持ち家なら販売店の見直しでリスクを最小化しましょう。