2024年5月のプロパンガス価格(CP)について

5月のCPは580ドル(4月比35ドル下落)

2024年5月のサウジアラムコCPは580ドルで、4月の615ドルから35ドル(5.69%)下落しました。

4月のMB平均値は414ドルで、3月から2ドル下がりました。


CPの下落要因

極東の不需要期と中国のPDH稼働率低迷
極東地域がプロパンの不需要期に入り、中国のPDH(プロパン脱水素)稼働率が過去最低の54%に低迷したことが影響しています。中国では、経済不況の影響でPDHプラントの稼働率が大きく落ち込んでおり、この影響がプロパンガスの需要に波及しました。
PDH事業は、プロパンガスを利用してポリプロピレンを生成する重要な産業で、ポリプロピレンは日用品からプラスチック製品まで多くの用途に使用されます。中国のPDHプラントが稼働率低下によって生産調整を余儀なくされ、極東市場でのプロパンガス需要も減少しています。


MB価格の下落

需給の緩和
4月のMB(モントベルビュー取引価格)は、3月から2ドル下がり、414ドルとなりました。米国市場では、冬季寒波の影響で落ち込んでいたプロパンガス供給量が増加し、製油所の稼働率も回復しました。これにより需給が緩和し、MB価格はわずかに下落しましたが、供給量の増加と在庫の増加が影響しています。


まとめ
2024年5月のCPは580ドルで、4月比で35ドル下落しました。中国のPDH稼働率低迷や極東地域の不需要期が影響しています。MB価格は2ドル下がり、414ドルとなり、米国内の需給緩和が影響しました。