2024年3月のプロパンガス価格(CP)について

3月のCPは630ドル(2月と同額)

3月のサウジアラムコCPは2月と同額の630ドルとなり、前月比で変動はありません。

また、2月のMB(モントベルビュー)平均価格は、1月の426ドルから46ドル上昇して472ドルとなりました。


CPが変動しなかった理由

暖冬による需要減少と原油高の影響がありましたが、最終的には原油高がCPの変動を抑える形となり、3月のCPは2月と同じ金額となりました。

原油高の要因

  • イスラエルとハマスの戦闘の継続
    イスラエルとハマス間で戦闘が続いており、カタールやエジプトの仲裁努力も実を結んでいません。戦闘終結方法の合意には深刻な溝があり、停戦合意に至っていません。

  • フーシ派による商船攻撃
    フーシ派はイスラエルがガザに対する攻撃を停止するまで、紅海でのイスラエル船の航行を妨害しています。これが原油供給に不安を与え、原油価格を押し上げています。

今後のCPの見通し

CPは今後下がる可能性が高いと予測されています。理由としては次のような要因が考えられれています。

  1. プロパンガス輸出基地の点検・修理終了
    サウジアラビア、クウェート、アブダビなどのプロパンガス輸出基地の点検・修理が3月中に終了し、輸出量が増加すると見込まれています。供給が増加すれば、需要が変わらなければ価格は下落傾向に向かう可能性があります。
  2. 世界経済の景気減退予測
    特に中国での不動産不況、若者の失業率の増加などが経済の先行きを暗くしており、消費マインドの低迷が予想されています。これが需要に影響を与える可能性があります。
  3. 需要期の終了
    寒冷な季節が終わることで、暖房用プロパンガスの需要が減少し、需要のピークが過ぎるため、価格が下がる可能性が高いです。

MB価格の上昇

1月の大寒波の影響で製油所の稼働率が低下し、プロパンガスの供給が一時的に減少したことが影響しています。しかし、暖房用プロパンの需要が増加し、輸出も高水準であったため、米国内の在庫は減少しました。その結果、2月のMB平均価格は前月比46ドル上昇し、472ドルとなり、16カ月ぶりの高値を記録しました。


まとめ
3月のCPは前月と変わらず630ドルですが、原油高や供給不安などが影響し、今後のCPには下落の可能性もあります。特に供給の増加と需要の減少が重なることで、価格の下落が期待されています。