3月のCPは630ドル(2月と同額)
3月のサウジアラムコCPは2月と同額の630ドルとなり、前月比で変動はありません。
また、2月のMB(モントベルビュー)平均価格は、1月の426ドルから46ドル上昇して472ドルとなりました。
CPが変動しなかった理由
暖冬による需要減少と原油高の影響がありましたが、最終的には原油高がCPの変動を抑える形となり、3月のCPは2月と同じ金額となりました。
原油高の要因
- イスラエルとハマスの戦闘の継続
イスラエルとハマス間で戦闘が続いており、カタールやエジプトの仲裁努力も実を結んでいません。戦闘終結方法の合意には深刻な溝があり、停戦合意に至っていません。
- フーシ派による商船攻撃
フーシ派はイスラエルがガザに対する攻撃を停止するまで、紅海でのイスラエル船の航行を妨害しています。これが原油供給に不安を与え、原油価格を押し上げています。
今後のCPの見通し
CPは今後下がる可能性が高いと予測されています。理由としては次のような要因が考えられれています。
- プロパンガス輸出基地の点検・修理終了
サウジアラビア、クウェート、アブダビなどのプロパンガス輸出基地の点検・修理が3月中に終了し、輸出量が増加すると見込まれています。供給が増加すれば、需要が変わらなければ価格は下落傾向に向かう可能性があります。 - 世界経済の景気減退予測
特に中国での不動産不況、若者の失業率の増加などが経済の先行きを暗くしており、消費マインドの低迷が予想されています。これが需要に影響を与える可能性があります。 - 需要期の終了
寒冷な季節が終わることで、暖房用プロパンガスの需要が減少し、需要のピークが過ぎるため、価格が下がる可能性が高いです。
MB価格の上昇
1月の大寒波の影響で製油所の稼働率が低下し、プロパンガスの供給が一時的に減少したことが影響しています。しかし、暖房用プロパンの需要が増加し、輸出も高水準であったため、米国内の在庫は減少しました。その結果、2月のMB平均価格は前月比46ドル上昇し、472ドルとなり、16カ月ぶりの高値を記録しました。
まとめ
3月のCPは前月と変わらず630ドルですが、原油高や供給不安などが影響し、今後のCPには下落の可能性もあります。特に供給の増加と需要の減少が重なることで、価格の下落が期待されています。