2025年1月のプロパンガス価格(CP)について

1月のCPは625ドル(12月比10ドル下落)

2025年1月のサウジアラムコCPは625ドルとなり、12月比で10ドルの下落が見られました。
また、12月のMB平均値は、11月の419ドルから19ドル下がって400ドルとなっています。


CPの動向と要因

1月のCPは625ドルで1.57%下落
1月のCPが10ドル下がった背景には、以下の要因が影響しています。

  • 中国経済の低迷 中国の景気刺激策が打ち出されているものの、経済状況は回復していないため、需要回復に期待が持てない状況です。この影響がCPの下落要因となりました。
  • 供給過剰の見通し 国際エネルギー機関(IEA)が指摘するように、2025年には原油供給が過剰になる見込みで、この予測もCPに影響を与えています。

原油市況

WTIで68〜71ドルの推移
2024年12月の原油市況は、WTI(西テキサス・インターミディエイト)が68〜71ドルの範囲で推移しました。

  • 上昇要因 ウクライナ・ロシア戦争の激化が原油価格を押し上げる要因となり、特に戦争の影響が強く出ています。1月20日にトランプ政権が発足することが予想され、ロシア側はそれに先立ち、ウクライナ領での侵略範囲を広げる動きがあると見られています。
  • 下落要因 一方で、中国の経済低迷が原油価格を下げる要因となり、需要の減少が影響しています。

LPガス市況

中国の石油化学事業の低迷
中国の石油化学事業とPDH(プロパン・デヒドロゲネーション)事業の低迷が影響しており、これがプロパンガスのCPを10ドル下げる要因となりました。

  • 中国の内需低迷 中国は2024年12月に、2025年の経済運営方針を決定する中央経済工作会議を開催しましたが、今年の重点項目として「国内需要の拡大」が最も重要とされ、内需の低迷が顕著です。
  • この影響で、石油化学事業やPDH事業が芳しくなく、世界経済に影響を与えていることが示されています。

米国MB市況

12月のMB平均値は400ドルに低下
12月の米国MB(モンテベルビュー)の平均値は、11月の419ドルから19ドル下がり400ドルとなりました。

  • 需要期による在庫の減少 米国市場では、冬季の需要期を迎えて在庫が減少し始めたものの、在庫水準は依然として5年平均を上回っています。
  • 12月下旬には在庫の減少に伴い価格が高騰したものの、月間平均では19ドル下落しました。