1月のCPは620ドル(前月比+10ドル)
1月のサウジアラムコCP(Contract Price)は620ドルとなり、12月の610ドルから10ドル上昇しました。上昇率は約1.64%です。
また、12月のMB(モントベルビュー)平均価格も、11月の334ドルから25ドル上昇し、359ドルとなりました。
価格が上がった理由
1〜3月にかけて中東の輸出基地が定期修理に入るため、プロパンガスの供給量が減る見込みです。
定期修理とは
輸出基地の設備を計画的に点検・修理することです。設備に問題が発生してから修理を行うと、生産や出荷に大きな影響が出るため、4年に1回などのペースで実施されます。
今回の修理スケジュール
- サウジアラビア(ヤンブー基地) 1月末〜3月初旬
- クウェート(ミナアルアマディ) 1月〜3月
- アブダビ(ルワイス基地) 2月〜3月
この影響で、中東産プロパンガスの出荷量が減少する見込みとなり、CPが上昇しました。
今年は暖冬で価格の上昇はわずか
昨年春に発生したエルニーニョ現象の影響で、今年の冬は世界的に暖かい傾向が続いています。
そのため、プロパンの需要があまり伸びず、CPの上昇幅も小さくなっています。
気象庁の1月11日発表によると、
- 春の終わりまでエルニーニョが続く可能性 40%
- 平常に戻る可能性 60%
もし平常に戻れば、今年の夏はもう少し過ごしやすくなるかもしれません。
MB価格は在庫減少で359ドルに上昇
米国ではプロパンの需要が堅調で、在庫が減少傾向にあります。そのため、MB価格は先月比25ドル上昇し、359ドルとなりました。
ただし、このまま暖冬が続けば、MB価格が下がる可能性もあるため、今後の動向に注目が必要です。
今年の冬は比較的暖かく、プロパンの価格も大きな上昇はなさそうですが、今後の気候変動や供給状況には引き続き注意が必要です。