2月のCPは630ドル(前月比+10ドル)
2月のサウジアラムコCPは630ドルとなり、1月の620ドルから10ドルの上昇です。
上昇率は約1.61%です。
また、1月のMB(モントベルビュー)平均価格も、12月の359ドルから66ドル上昇し、425ドルとなりました。
CPが上昇した理由
OPECプラスが減産を維持しているため、価格は上昇傾向にありますが、暖冬の影響でその上昇幅は限定的となりました。
OPECプラスの減産合意
2023年11月、OPECプラスは2024年末まで協調減産を継続することで合意しました。
さらに、2月1日に加盟国7カ国が追加で自主減産を発表し、減産量が過去最大となりました。これまでの最大は2022年10月に発表された日量200万バレルでしたが、今回はそれを上回る220万バレルとなります。
しかし、CPの上昇が小幅だった理由の一つとして、極東地域での暖冬が影響しています。
例えば、東京の1月の平均気温は7.1℃と、昨年より1.4℃高くなっています。
エルニーニョ現象の影響が続いているため、暖冬となり、需要が抑えられたことが影響しています。
非OPEC諸国の増産
OPECプラスの減産努力に反して、非OPEC諸国の原油産出量は着実に増加しています。
アメリカ、メキシコ、カナダ、英国、ノルウェーなどが産出を増やし、1965年から2021年にかけて日量で約4,000万バレル増えました。
これは年間70万バレル程度の増加を意味し、非OPEC諸国の影響力が強まっています。
また、アンゴラは2023年12月にOPECを脱退し、日量110万バレルの原油産出量を持っています。
OPEC内には協調減産に反対する国もあり、価格を上げるよりも産出量を増やす方向に進む動きが見られます。
MB価格の上昇要因
1月中旬、米国全土に大寒波が襲い、気温がマイナス40℃を超える地域もありました。寒波の影響で暖房需要が急増し、製油所の稼働率が低下。
これによりプロパンガスの在庫が急減しました。
その結果、モントベルビューのプロパンガススポット価格が大きく上昇し、MB価格は66ドルの上昇で425ドルとなりました。
今年の2月は、OPECプラスの減産維持や暖冬の影響があり、価格の動きはやや小幅でしたが、寒波による在庫減少が米国市場で大きな影響を与えました。今後の動向に注目が必要です。