都市ガスとプロパンガスは、それぞれ異なる特性を持つガスであり、直接的な互換性はありません。
そのため、ガス機器を使用する際には適切な変換器が必要になります。
本記事では、都市ガスからプロパンガスへの変換器の仕組みや選び方、注意点について解説します。
1. 都市ガスとプロパンガスの違い
項目 | 都市ガス | プロパンガス |
---|---|---|
主成分 | メタン (CH₄) | プロパン (C₃H₈)・ブタン (C₄H₁₀) |
供給方式 | 地下配管による供給 | ボンベ配送による供給 |
発熱量 | 約11,000kcal/m³ | 約24,000kcal/m³ |
比重 | 空気より軽い | 空気より重い |
都市ガスは、都市部で広く使用される一方、プロパンガスは地方や個別住宅で多く利用されます。
ガスの成分や圧力が異なるため、都市ガス用の機器をそのままプロパンガスで使用することはできません。
2. 変換器の役割とは?
変換器(ガスコンバーター)は、都市ガス用の機器をプロパンガスでも安全に使用できるようにする装置です。主に次の機能を持ちます。
- ガス圧力の調整 都市ガスとプロパンガスでは使用する圧力が異なるため、適切な圧力に調整します。
- ノズルの交換 ガス機器内部のノズルを交換し、適正なガス流量を確保します。
- 安全装置の調整 ガス漏れや異常燃焼を防ぐための調整が行われます。
3. 変換器の種類と選び方
変換器には以下のような種類があります。
✅ ノズル交換型変換器
- 都市ガス機器のバーナーノズルを交換し、プロパンガスに対応させる。
- 比較的安価で導入可能。
- 取り付けには専門知識が必要。
✅ レギュレーター型変換器
- ガスの圧力を調整するための装置。
- 一部の機器では、レギュレーターを交換するだけで使用可能。
✅ ユニバーサル変換キット
- 複数のガス機器に対応する汎用的なセット。
- 取り付けが簡単で、DIYで設置可能なものもある。
4. 変換時の注意点
⚠ ガス会社の確認
ガス機器の変更を行う際は、必ずガス会社に相談し、安全基準を満たしているか確認しましょう。
⚠ 自己設置は危険
変換作業を誤ると、ガス漏れや不完全燃焼による事故の原因になります。専門業者による取り付けを推奨します。
⚠ 機器の対応確認
すべての都市ガス機器がプロパンガス対応に変換できるわけではありません。
メーカーの仕様を確認し、適切な変換器を選びましょう。
5. 変換に関する費用
項目 | 費用相場 |
ノズル交換 | 3,000円~10,000円 |
レギュレーター交換 | 5,000円~15,000円 |
変換キット | 10,000円~30,000円 |
専門業者の取り付け費用 | 5,000円~20,000円 |
6. まとめ
都市ガスとプロパンガスは、ガスの種類や圧力が異なるため、適切な変換器を使用することが不可欠です。
ガス機器を変更する際は、専門業者の指導のもと、安全に変換を行いましょう。
ガスの変更を検討中の方へ まずは現在使用している機器の仕様を確認し、必要な変換器を選びましょう。安全のため、自己設置は避け、専門業者のアドバイスを受けることをおすすめします。