「都市ガス料金の方が安いですよ!」本当にそうでしょうか?
都市ガスの料金が安いとよく言われますが、実際には「発熱量の違い」を考慮する必要があります。
単純な料金比較ではなく、熱量効率まで考えた場合、本当にどちらが得なのでしょうか?
都市ガスの熱量 vs. プロパンガスの熱量
都市ガスの熱量
一般的に、都市ガス(13A)の標準熱量は約45MJ/m³です。
プロパンガスの熱量
プロパンガスの標準熱量は約100MJ/m³と、約2倍以上のエネルギーを持っています。
つまり、同じ量のガスを使った場合、プロパンガスの方が多くの熱を生み出せるのです。
都市ガスの比重とは?空気と比較。
都市ガスの比重は?
プロパンガスは?
一方、プロパンガスの比重は約1.52で、空気より重いため、低い場所に溜まりやすい性質があります。
都市ガスの低位発熱量とは?
発熱量には「高位発熱量」と「低位発熱量」があります。
低位発熱量とは、水蒸気の凝縮熱を考慮しない発熱量のことで、都市ガス(13A)の低位発熱量は39MJ/m³程度とされています。
プロパンガスの低位発熱量は約93MJ/m³であり、これも都市ガスの2倍以上のエネルギーを持っていることを示しています。
本当に「安い」ガスはどちらか?
ガスの料金は、単価だけでなく、実際に使う量と熱効率を考えなければなりません。
例えば、都市ガスは1m³あたりの単価が安く見えますが、熱量が低いため、より多くのガスを消費する必要があります。
その結果、トータルのコストが想像以上に高くなることもあります。
「都市ガスはクリーンエネルギー」は本当か?
都市ガスの主成分はメタン(CH₄)で、CO₂排出量はプロパンガスよりも少ないとされています。
しかし、実際には熱量あたりのCO₂排出量を考えると、そこまで大きな差はないのが現実です。
つまり、環境負荷の差は想像よりも小さいのです。
プロパンガスのメリットを見逃していませんか?
- 災害時の復旧が早い 都市ガスは供給網が破損すると復旧に時間がかかりますが、プロパンガスは個別供給なので早期に使用再開が可能です。
- 設置の自由度が高い 都市ガスは供給エリアに限りがありますが、プロパンガスなら全国どこでも導入できます。
- 契約の自由度 プロパンガスは供給会社を自由に選べるため、価格交渉の余地があります。
あなたにとって本当にお得なガスは?
都市ガスの単価の安さだけに惑わされず、熱量や使い勝手、災害時のリスクを総合的に考えることが重要です。プロパンガスは発熱量が高く、契約の自由度も高いので、条件次第では都市ガスよりもお得になることがあります。
今のガス料金が本当に適正かどうか、一度見直してみませんか?