8月のCPは590ドル(7月比10ドル上昇)
2024年8月のサウジアラムコCPは、7月の580ドルから10ドル上昇し、590ドルとなりました。
6月のMB平均値は416ドルで、7月から21ドルの上昇となりました。
CPの上昇要因
中東の酷暑が影響
2024年の夏は異常な高温に見舞われており、特に中東地域は最も暑い地域の一つです。サウジアラビアやクウェートでは、6月から気温が50度に達する場所もあり、これがプロパンガス需要に影響を与えました。
- 国内発電所でのプロパン使用 酷暑に伴い、サウジアラビアなどが国内のエアコンや電力需要に応えるため、発電所でプロパンガスを使用しています。このため、輸出用のプロパンガス供給がタイトとなり、CPが10ドル上昇しました。
MB価格の上昇
ハリケーン「ベリル」の影響
米国市場では、7月8日にハリケーン「ベリル」がテキサス州を襲い、120万戸以上が停電しました。この影響でプロパンガスの出荷が遅れ、供給がタイト化し、MB価格は416ドルとなり、21ドルの上昇となりました。
円高の影響
円高がプロパンガス価格に与える影響
8月5日にはドル円為替レートが大きく変動し、円高が進行しました。
- 円高の利点 プロパンガスの輸入価格はドルで決済されるため、円高によりプロパンガスの販売価格が下がる可能性があります。例えば、円が10円高くなれば、プロパンガスの価格は1立方メートルあたり約12円下がる計算になります。
- 現実的な影響 ただし、運送賃や人件費、鋼材などのコストが上昇しており、円高によってプロパンガス料金が値下がりする可能性は低いと予想されています。
まとめ
2024年8月のCPは590ドルで、暑さによる中東の発電所需要や米国のハリケーン影響が要因となり、CPとMB価格はそれぞれ上昇しました。
円高の影響は、プロパンガスの価格を一時的に下げる可能性がありますが、コスト上昇のため値下げにはつながらない可能性が高いです。