「請求額が急に跳ね上がった」「検針票の使用量がいつもの倍」――そんな“ガス代ショック”を受けたとき、原因を突き止めないまま支払うのは危険です。
この記事では、セルフ診断 → 原因特定 → 解決策までを最短ルートで解説します。
STEP1|まずは5分セルフチェックで異常をあぶり出す
- 先月比チェック…検針票で前月比%を確認。20%以上増なら要警戒。
- 従量単価の確認…値上げ通知の有無・単価(円/m³)を比べる。
- 機器イベント…給湯器交換・ガス暖房器具追加の有無。
- 天候・季節要因…寒波・水温低下で冬場は最大1.8倍まで増加することも。
- メーター表示…エラー点滅&遮断サインがないか、匂い・音など漏れ兆候チェック。
いずれも「異常なし」なのに請求だけ高い場合、検針ミス・給湯器劣化・単価高止まりが濃厚です。
STEP2|平均値と比較して“どのくらいおかしいか”を数値で把握
■ 都市ガス:世帯人数別・平均月間使用量&料金
人数 | 平均使用量 (m³/月) | 平均ガス代 (円/月) |
---|---|---|
1人 | 10.0 | 3,163 |
2人 | 17.8 | 5,129 |
3人 | 23.4 | 5,809 |
4人 | 30.1 | 5,555 |
■ プロパンガス:世帯人数別・平均月間使用量
人数 | 夏季 (m³) | 冬季 (m³) | 全国平均単価 (円/m³) |
---|---|---|---|
1人 | 5.2 | 9.4 | 724 |
2人 | 8.7 | 15.1 | 724 |
3人 | 10.9 | 18.6 | 724 |
4人 | 12.7 | 21.5 | 724 |
出典:エネピ統計2024年
上表より、たとえば都市ガス2人暮らしで使用量が月30m³を超えていれば“平均の約1.7倍”です。
請求が高いのは「使いすぎ」か「単価高」いずれか、またはその両方と考えられます。
STEP3|原因別フローチャートでピンポイント対処
- メーター・配管の異常
遮断・エラー→ガス会社緊急窓口へ連絡(24h) - 検針ミス・メーター交換時の読み違い
検針票写真+前回票を用意しガス会社に再読取を依頼 - 給湯器効率低下 or 設定温度上げ過ぎ
給湯温度を-3℃、ファンヒーター設定を見直し - 単価値上げ or LPガス高止まり
乗り換え診断・値下げ交渉 or 都市ガス・電化検討
STEP4|問い合わせテンプレート
(そのままコピペOK)
アパート入居者▼
●ガス会社 お客さま番号:1234567
●ご契約名義:〇〇 〇〇
本日受領した検針票にて、前月比+◯◯%(◯◯m³増)の使用量が記載されています。
生活パターン・機器構成に変化はなく、漏れ警報・メーター遮断も確認できません。
つきましては、①検針値再確認 ②メーター不具合有無 の2点について至急ご回答ください。
物件オーナー様にも確認予定です。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
戸建て入居者▼
●ガス会社 お客さま番号:1234567
●ご契約名義:〇〇 〇〇
本日受領した検針票にて、前月比+◯◯%(◯◯m³増)の使用量が記載されています。
生活パターン・機器構成に変化はなく、漏れ警報・メーター遮断も確認できません。
つきましては、①検針値再確認 ②メーター不具合有無 の2点について至急ご回答ください。単価上昇が原因の場合、会社の切り替えも検討しております。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
今すぐできる節約テク vs 根本対策
■ 即効テク(今日から)
- 給湯温度を42→39℃に:年間▲3,000円
- シャワーを1分短縮:月▲1m³
- 鍋底サイズ=炎の直径に合わせる:ガスコンロ効率+10%
■ 根本対策(3か月以内)
- 従量単価を比較…LPガスなら400円/m³以下が適正目安。
- 乗り換え・値下げ交渉…複数社見積りで平均▲12〜15%。
- 給湯器をエコジョーズへ…年間▲10〜13%(10年使用で元が取れる)。
よくある質問(FAQ)
▼ 20倍請求は本当にあり得る?
検針ミス・メーター交換時の差し戻しミスが濃厚。まず再検針を依頼し、確定前に支払わないこと。
▼ LPガスでも単価300円台は存在する?
集合住宅を除けば可能。地域によっては400円未満の事例も多数。まずは見積り比較を。
▼ 冬だけ急増、夏は平均…これは正常?
水温低下・追い焚き増加で使用量は1.5〜1.8倍が一般的。平均表で季節調整後に判断を。
まとめ
ガス請求が「おかしい」と感じたら、①セルフチェック → ②平均と比較 → ③原因別対処 → ④単価見直しの順で行動するとムダな支払いを防げます。
特にLPガスは単価の見直しが最も効果的。今すぐチェックして、家計をスマートに守りましょう。