プロパンガスを利用している/利用予定の家庭がガスボンベ(容器)交換の頻度やタイミングについて疑問を持っていると考えることは自然なことです。
特に、都市ガスからプロパンガスに切り替わった方や新居で初めてプロパンガスを使う方は、「ガス切れにならないようボンベはどのくらいのペースで交換するのか」を知っておきたい点です。
次の内容を知りたい方
必見の記事となります
※以下のいずれかのテーマをタップするとそのQ&Aに移動します。
記事では交換頻度を中心軸に、上記のような疑問点を漏れなく解決できることが期待されます。
プロパンガスボンベについて(FAQ集)
読者が抱くであろう具体的な質問とその回答例を整理しました。
FAQ形式で疑問に答えました!
Q1.プロパンガスのボンベ交換頻度はどれくらい?
A1.一般的な家庭の場合、プロパンガスボンベの交換は概ね月に1回程度と言われます。
ただしこれは平均的な目安であり、世帯人数や使用するガス機器、ボンベの大きさによって異なります。例えば4人家族でコンロと給湯器を使う場合20kgボンベ1本で約1~1.5ヶ月もちますし、50kgボンベなら1.5~2ヶ月もつ計算です。一方、コンロだけなら20kgボンベ1本で2~2.5ヶ月もつケースもあります。平均すると1~2ヶ月に1回の交換になります。季節によっても使用量は変動し、冬場はガス消費が増えるため交換ペースが早まることもあります。
Q2.ボンベ交換のタイミングは誰が決めるの?自分で注文する必要はある?
A2.ボンベ交換のタイミング管理は基本的にガス販売店(ガス会社)が行います。
利用者自身が交換時期を計算して連絡する必要はありません。
多くの家庭では敷地内に2本のボンベ(使用中+予備)が設置されており、1本が空に近づくと自動的にもう1本から供給される仕組みになっています。ガス会社は各家庭の使用量を予測し、ボンベが空になる前に適切なタイミングで交換に来るのでガス切れになる心配はまずありません。大手のガス会社ではマイコンメーターの遠隔監視などで残量を把握して管理しています(小規模店では経験則やエリア巡回で対応する場合もあります)。万が一予定より消費が多くガスが空になりそうな場合でも、基本的にはガス会社側で把握・対応してくれるので安心です。
Q3.ボンベが空になってガスが出なくなってしまうことはある?その時どうする?
A3先述の通りガス会社が管理しているため、完全にガスがなくなってしまう事態は非常にまれです。
しかし、まれに予想外の大量消費(例、新しいガス暖房器具を設置した等)があった場合、ごく低い可能性でガス切れが起こることもゼロではありません。
もし万が一ガスが出なくなってしまったら、速やかに契約中のガス販売店に連絡しましょう。多くの販売店は緊急時に迅速対応してくれます。夜間など営業時間外でも緊急連絡先が案内されているはずです。ガスが突然使えなくなった場合は、自宅のガス器具の元栓を閉めた上で連絡し、指示を仰いでください。なお、こうした事態を避けるためにも、信頼できるガス会社と契約しておくことが肝心です。
Q4.ボンベ交換は自分でもできる?業者に頼むとき立ち会いは必要?
A4.プロパンガスのボンベ交換は法律上、有資格者(液化石油ガス設備士など)による作業が義務付けられており、基本的に利用者自身で行うものではありません。
ボンベやメーターなど供給設備はガス会社の所有物で、勝手に触ったり動かしたりすると大事故につながる可能性があります。従って、ボンベ交換作業はすべてガス会社の担当者に任せましょう。通常はユーザーが「交換して下さい」と依頼しなくても定期的に業者が訪問します。交換時の立ち会いも不要で、作業員は敷地内のボンベ周り(屋外)で作業を完結します。家の中に入って作業する必要もありません。留守中でも問題なく交換してもらえますが、業者によっては「交換時に声掛けして欲しい/不要」など希望を契約時に確認して対応してくれる場合もあります。不安な場合は事前にガス会社に相談すると良いでしょう。
Q5.ボンベ交換の際に費用はかかるの?基本料金に含まれているの?
A5. ボンベの配送・交換作業自体に利用者が追加で支払う費用は発生しません。
プロパンガスはガス会社がボンベを所有・管理し、それを定期配送することで成り立っており、交換作業費用はガス料金(基本料金や従量料金)に含まれています。したがって、交換のたびに手数料を請求されるようなことはありません。ただし、月々のガス使用量に応じた料金は発生しますので、交換頻度が上がる(=たくさんガスを使う)とガス代は比例して増えます。なお、ボンベや調整器など供給設備のメンテナンス・点検費用も基本的に契約者負担にはなりません。
Q6.いつ(時間帯)交換に来るの?早朝や夜中に来られたりしない?
A6.ボンベ交換は通常、ガス会社の営業時間内(昼間)に行われます。
しかし配達件数が多い地域では朝早く(6時前後)から作業を開始するケースもあります。深夜に訪問されることはまずありませんが、早朝にトラックの音やボンベを動かす音が聞こえる場合はあります。作業自体は数分で完了しますが、50kgボンベ等の移動時には家の中にいても分かる程度の物音はどうしても発生します。ただし交換頻度は月1~2ヶ月1回程度ですし、近隣迷惑になるほどうるさいことは稀です。もし早朝の作業が気になる場合は、ガス会社に相談し出来る範囲で時間調整してもらうことも検討しましょう(業者も効率優先でルートを組んでいるため多少の前後はご容赦を)。
Q7.ガス残量を自分で確認する方法はある?
A7. プロパンガスボンベの残量は外側から目視で確認できません。
家庭用ボンベには明確な残量計が付いておらず、素人判断でボンベを揺らしたり傾けたりするのは大変危険です。ボンベは密封された高圧容器のため、衝撃を与えるとガス漏れ等の事故につながる恐れがあります。そのため「ガスがあとどれくらい?」と不安でもボンベ自体に触れないようにしましょう。多くの場合、マイコンメーターがガス使用量を記録しており、ガス会社がそれを参考に残量を管理しています。ユーザーは特に確認作業をしなくても問題ありません。どうしても心配な場合はガス会社に問い合わせれば現在のボンベ交換予定や残量の目安を教えてくれることもあります。
Q8.ボンベ交換時にはどんな安全チェックが行われているの?
A8.ガス会社の作業員はボンベを交換する際、法令に基づく供給設備点検を毎回実施しています。
具体的には、新しいボンベを接続後に専用のガス漏れ検知液や機器で漏洩がないか確認したり、調整器やホースに異常がないか点検します。またボンベ周囲に可燃物が置かれていないか、転倒防止措置(チェーン固定等)がされているかも確認対象です。この点検は法律で義務付けられており、費用は無料(ガス会社負担)で行われます。ユーザーは特に何もする必要はありませんが、日頃からボンベ置き場周辺に物を置かない、通路を確保しておくといった協力をしておくと安全かつスムーズです。例えば50kgボンベなら70~100cm程度、20kgボンベでも50cm程度の幅で作業スペースが必要です。交換作業員が点検の結果異常を見つけた場合、その場で調整・修理し、必要に応じて後日書面等で知らせてくれます。
Q9.長期間留守にする場合や使用量が激減する場合はどうしたらいい?
A9.基本的には特別な連絡をしなくても問題ありません。
ガス会社が定期的に様子を見に来ますので、留守中でも勝手にボンベ交換や点検を行ってくれます。ただし、例えば1ヶ月以上家を空けるなど極端にガスを使わない場合、事前に伝えておけば配達スケジュールを調整してくれることがあります。留守が長期間続くとボンベがほとんど減らず、配送員が来ても交換せず帰る(無駄足になる)ケースもありえます。気になる場合は「○月○日~○日は不在予定です」と伝えておくと親切でしょう。また帰宅後にガスを使おうとしたらボンベが空だった…という事態を防ぐためにも、長期不在明けにガスを使う前に残量が十分か業者に確認してもらうと安心です。
※長期不在の場合、基本料金がかかるため、一時的にガスを止めるという選択肢もあります。ガス会社へ相談してみましょう。
Q10.プロパンガスのガス機器(コンロ・給湯器)の交換時期や方法は?
A10.プロパンガスそのものではなく、ガス機器(消費設備)の交換もいずれ必要になります。
一般的にガスコンロや給湯器の寿命は10年~15年程度と言われます。交換方法は機器によって異なります。卓上コンロ(コンロ台に載せるタイプ)はホース接続部に注意すれば自分で新しいコンロに付け替えることも可能ですが、接続不備によるガス漏れのリスクもあるため不安なら業者に任せた方が確実です。ビルトインコンロや給湯器は資格を持つ業者でなければ交換できないため、必ずガス会社や設備業者に依頼しましょう。費用の目安は給湯器なら本体価格+工事費で数十万円程度、コンロは機種によりますが数万円から十数万円ほどです。なお、プロパンガスの契約形態によってはガス会社が機器を無償貸与している場合もあります。その場合は一定期間そのガス会社を使い続ける契約になっていたり、途中解約時に残存代金の精算が発生するケースもあるため注意が必要です(契約書を確認しましょう)。
卓上コンロとビルトインコンロについて詳しく知りたい方。
Q11.プロパンガスの契約や料金について他に知っておくべきことはある?
A11.プロパンガスは販売店を自由に選択・変更できます。
もし現在のガス料金が高い、対応が悪いと感じる場合は他社への乗り換えも検討可能です。ボンベ交換頻度そのものはどの会社でも似たようなものですが、料金プランやサービス(検針の有無、緊急対応体制など)は各社で異なります。契約前に基本料金や1立方メートルあたりの単価を確認し、適正価格かどうか比較することが大切です。また、プロパンガスは法定の保安点検があります。先述のボンベ交換時点検の他、4年に1度は住宅内のガス機器も含めた定期点検が義務付けられており、これも無料で実施されます。普段見えないガス配管や機器もガス会社が定期的にチェックしてくれますので、安心して利用しましょう。
プロパンガスと都市ガスの違いについては、こちらの記事からご確認下さい!