引っ越しやキッチンのリフォームなどで「ガスコンロを新しく設置したい!」と考えたとき、どのように進めればいいのでしょうか?
本記事では、ガスコンロの種類から取り付け方法、安全に設置するための注意点まで、まとめてわかりやすく解説します。
ガスコンロの種類を知ろう
テーブル型(据え置き型)ガスコンロ

キッチン台の上に直接設置する「据え置き型」のガスコンロです。
- サイズも比較的コンパクトで、単身世帯からファミリー世帯まで幅広く対応できる製品が多くあります。
- 特徴
- DIYで設置が可能(資格不要)。
- 比較的安価で、種類も豊富。
- 取り外しや移動が容易。
- 設置における注意点
- ガスホースの種類や長さを誤るとガス漏れの原因になる。
- ガスの種類(都市ガス・LPガス)に合った製品を選ぶ必要がある。
ビルトイン型ガスコンロ

- 概要
システムキッチンと一体化しているタイプです。見た目がスッキリし、グリルやタイマーなどの高機能モデルが多いのも特徴です。 - 特徴
- キッチン全体がスタイリッシュにまとまる。
- 多機能・高級モデルが充実。
- 交換や設置には専門の資格が必要。
- 設置における注意点
- 設置・交換には有資格者による工事が必須(都市ガス・プロパンいずれも)。
- 本体価格や工事費が据え置き型よりも高い傾向。
ガスの種類をチェックしよう
ガスコンロを選ぶ際は、必ず自宅のガス種に合ったものを選ぶ必要があります。誤った種類を設置すると、正常に燃焼せず火災や一酸化炭素中毒などの大きな事故を招く危険があります。
- 都市ガス(12A・13A)
- 主にガス管を経由して供給。
- メーカーの製品表示やカタログに「12A・13A対応」と記載があるかを確認。
- プロパンガス(LPガス)
- ガスボンベを住宅に設置して利用。
- 「LPガス対応」などと表記。
ガス会社や契約時の資料・料金明細などで、自宅が都市ガスなのかプロパンガスなのかを必ず確認しましょう。
テーブル型ガスコンロの取り付け方法
テーブルコンロの場合は、資格がなくてもDIYで取り付け可能です。
ただし、ガス漏れ等の事故を防ぐために、確実な手順と事前チェックが必須です。
事前チェック
- ガス種の確認
- 自宅が都市ガスかプロパンガスかを要チェック。
- 購入するコンロのガス種表示(12A・13A、LPなど)と一致させる。
- ガス栓の形状を確認
- ホースエンド型(突き出しタイプ)
- コンセント型(プラグインタイプ)
- ガスホースの長さの確認
- 壁のガス栓からコンロの接続口まで、余裕を持たせて正しい長さを用意。
- 長すぎてもたるんで危険。短すぎても接続が不完全になる恐れあり。
ホースエンド型(突き出しタイプ)の取り付け手順
- コンロ側にホースを接続
- コンロのガス接続口にガスホースを奥まで差し込む。
- 専用のホースバンドでしっかり固定する。
- ガス栓側にホースを接続
- ガス栓にホースを奥までしっかり差し込み、ホースバンドを締める。
- ガス漏れがないか、接続部をガス漏れ検知スプレーや石鹸水などでチェック。
コンセント型(プラグインタイプ)の取り付け手順
- ソケットをホースに取り付ける
- ホースの先端にソケットを差し込み、ホースバンドで固定。
- コンロ側へホースを接続
- コンロのガス接続口とホースをつなぎ、バンドでしっかり留める。
- ガス栓へソケットを差し込む
- ガス栓にソケット(ホース先端)をカチッと音がするまで差し込み、ロックを確認。
- こちらもガス漏れがないか確認。
ビルトイン型ガスコンロを設置・交換するには?

ビルトイン型ガスコンロは、専門資格を持つ業者しか工事を行えません。
都市ガス・プロパンガスいずれであっても、自分での交換は原則不可です。
- 費用目安
- 本体代金+取り付け工事費用(1〜2万円前後が多い)+部材費
- 依頼先
- ガス会社
- キッチンリフォーム業者
- 家電量販店(施工サービスつき)
- メリット
- 安全性が高く、安心して使用できる。
- 多機能モデルやキッチンをすっきり魅せるデザイン性。
設置時の注意点と安全対策
ガス漏れのチェック
ガスコンロをつないだら、接続部を石鹸水やガス漏れ検知スプレーで確認しましょう。
泡がブクブク出るようであれば、しっかり差し直す・バンドを締め直すなどの対処が必要です。
ホースの劣化・ホースバンドのゆるみ
ガスホースは経年劣化や外部ダメージで亀裂が入ることもあります。
交換目安は3~5年程度が一般的。定期的に点検し、危険を感じたら新しいホースに交換しましょう。
換気扇や可燃物との距離
- コンロ使用時は、必ず換気扇を回す、窓を開けるなどして換気を行う。
- 壁や上部の棚、周辺の可燃物が近すぎないかチェック。熱や火が及ばないように最低限の離隔距離を確保することが重要です。
ガス漏れ警報器の設置
ガス漏れ警報器は法的に設置義務がある地域もあります。
ガス会社や自治体のルールに従い、警報器がある場合は期限切れ・作動状況を確認しておきましょう。
賃貸物件の場合
賃貸物件では、コンロ交換してよいかを事前に管理会社や大家さんに確認しましょう。
火災などトラブルにつながった場合、原状回復義務を超えた損害賠償に発展する恐れもあります。
ガスコンロ交換・設置にかかる費用相場
- テーブル型コンロのDIY設置
- 本体代金 1〜6万円程度(機能やブランドによる)
- 工事費 DIYなら0円
- ホースやバンドなど部品代:数百〜数千円程度
- ビルトインコンロの専門業者依頼
- 本体代金 5〜15万円程度(機能・ブランドにより大きく変動)
- 取り付け・交換工事費 1〜2万円前後
- 既存コンロの撤去費や周辺部材の交換費もかかる場合あり
古いガスコンロの処分方法
- リフォーム業者やガス会社に引き取りを依頼
- 新規購入時の工事の一環で、既存コンロを回収してもらうことが多い。
- 自治体の粗大ごみ
- 各自治体のルールに従い、事前申し込みなどを行い処分する。
- 不用品回収業者や買取業者
- 新しめの機種や人気ブランドなら、下取りや買取の可能性も。
まとめ
ガスコンロの設置を検討する際は、まず自宅のガス種やキッチンのレイアウトに合った機種を選ぶことが大切です。
テーブル型(据え置き型)ならDIYで設置可能ですが、安全確保のために正しい手順でしっかり接続しましょう。
不安がある場合やビルトイン型の工事では、必ず資格保有の業者に依頼してください。
- チェックリスト
- 自宅のガス種(都市ガス・プロパン)を確認する
- コンロ本体が対応するガス種・サイズを選択
- 接続ホースのタイプや長さ・ホースバンドの確認
- DIYの場合は接続後のガス漏れチェックを忘れずに
- ビルトイン型は有資格者に依頼し、確実に安全施工
- 賃貸の場合は管理会社や大家さんに要相談
安全・快適なキッチンライフを送るためにも、正しい取り付け手順やメンテナンスを徹底しましょう。
もし迷うことがあれば、ガス会社やリフォーム会社、専門の施工業者に相談するのがおすすめです。